メディアで紹介されて反響を呼んでいる「友だち幻想」という本、読んでみました。
とても興味深い内容で、一気に読破してしまいました。
相反する能力を求められる子どもたち
「みんなと仲良く」という協調性を求められると同時に「ナンバーワンよりオンリーワン」という個性を求められる矛盾の中に生きる子どもたち。
「担任の先生と同級生」という閉ざされた環境におかれる子どもたち。
SNSでのやりとりで、常に友だちと繋がってしまっている子どもたち。
「友だちと同じ行動を取らないと、SNSには即レスしないと仲間外れにされていじめられるかもしれない」という不安で繋がる子どもたち。
スマホの登場、グローバル化など社会の変化は子どもたちに人間関係の新たなストレスをもたらしています。
「共に生きる」という発想
そんな人間関係に著者は
「気の合わない人はいる。大人になっても同じ。無視するのではなく、挨拶はするといった程度の適度な距離を置いて、【仲良く】ではなく【共に生きる】ことが大切。」
と(いうようなことを)アドバイスします。
仲良くしなくてもいい。お互いの存在を認めて、同じ場に、共に在ればいい。
この本は子どもたちに向けて書かれてはいますが、その内容は大人が読んでも十分に示唆に富んでいます。
大人だって人との距離の取り方に迷うことは多々あります。
そんな時、この本は「自分の在り方」を考える一助になると思います。
ぜひ読んでみて下さい。
友だち幻想 人と人との<つながり>を考える
https://www.amazon.co.jp/友だち幻想-ちくまプリマー新書-菅野-仁/dp/4480687807